労働条件の決定について

最近、時代の波と申しますか、起業したという方に出会うことが非常に多くなっております。
IT系だとほとんど個人事業主(業務委託)として起業している方が多く、また、場所や時間にとらわれず、兼業で隙間時間で稼ぐことができるため一人で仕事をするスタイルが確立されているといっても過言ではないでしょう。
一方で、今まで一人で仕事をしていたけれども、売上が順調に伸びて一人ではとても仕事が回らないという方もおります。
この方のケースは、早急に人を雇い入れる必要がありますが、その前に必ずやらなければならないことがあります。

人を雇うには~その1~

まず、個人事業でそのまま行くのか、法人成りするのかを決めなくてはなりません。どちらにするかで、かかってくるコストや社会的責任も異なりますので早い段階で決める必要があります。
法人にするのであれば登記等の手続きが必要となりますので、司法書士に依頼することになります。
また、法人にする場合、気を付けなければならないのですが、自分の給与(役員報酬)を決めなければなりません。これは、中長期的な諸々の経営コストや生活に必要な金額を慎重に見積もって決めなければ、会社から任意にお金は引き出せませんので、後で後悔することになります。ですので、事業計画、経営計画、資金計画等を予め立てた上で決定するというのが賢いやり方になります。当初から人を雇うのであれば、それも計画に盛り込む必要があります。

人を雇うには~その2~

では、上記の計画が整ったら、ようやく我々社労士の出番になります。
人を雇うには、労働条件を決めなければなりません。労働条件とは具体的に何なのかということですが、駅等に置いているフリーペーパー求人、新聞の折り込み求人、indeed等のネット求人、ハローワークの求人票等に書いている求人文書のことを指します。
書く内容については、法律で定められておりますので、書かなければいけないこと、または書いてはいけないこと等がありますので細心の注意が必要となります。
「契約期間」「就業の場所」「始業、終業の時刻、休憩時間」「休日・休暇」「賃金・手当」「退職に関する事項」「昇給の有無」「賞与の有無」「退職金の有無」「試用期間の有無」などです。

給与だけ払っていればそれでいいという風にはならないんですね。人を雇う前に、働くための最低限のルールを作っておかなければならないということなんです。
手続をするだけなら、決まったことを書けばいいだけですので簡単なんですが、ここに至るまでに紆余曲折「あーでもない、こーでもない」と考えるのは結構大変です。ましてや、法律のことも考えないといけないとなると一筋縄ではいかない。
そういうときには、我々、社労士を頼っていただければと思います。

また、最近、Facebookで厚生労働省が労働条件についてのページの宣伝をやっておりましたので、下記に掲載させていただきます。
このページは、質問に答えていくだけでご自分の会社の労働条件を診断してくれるというものです。ただ、私もやってみましたが質問項目が多くて結構しんどい感じがします。専門家に聞いてみた方が早いという気もしますが、試しにやってみて、結果を見せていただければアドバイスや具体的な手続等もお手伝い致しますので、もし、お困りのことがある場合は一度活用してみるのもよろしいかと思います。

URL  https://www.startup-roudou.mhlw.go.jp/


セルフ・キャリアドック導入を支援する拠点が開設に!

◆無料で企業における組織活性化の仕組み作りを支援

厚生労働省は、先月、企業の「セルフ・キャリアドック」の導入を無料で支援する拠点を、東京と大阪の2カ所に開設しました。企業内の人材育成・キャリア形成に精通した専門の導入キャリアコンサルタントを配置し、セルフ・キャリアドックの導入を検討する企業の状況や要望に応じてアドバイスを行うなど、具体的な支援を行うというものです。また、企業内でキャリアコンサルティングの機会を得ることが難しい方からの、仕事や将来のキャリアに関する相談にも、専門のキャリアコンサルタントが応じます。

【概 要】
[東京拠点]〒160-0008 東京都新宿区三栄町8 三栄ビル4階
[大阪拠点]〒550-0005 大阪府大阪市西区西本町1-3-15 大阪建大ビルディング4階
[電話]東京 03(5361)6405、大阪06(6543)2271
[受付時間]午前9時~午後5時(月~金)年末年始祝祭日除く
[メール]selfcareerdock@saintmedia.co.jp

◆そもそもセルフ・キャリアドックって何?

セルフ・キャリアドックとは、定期的なキャリアコンサルティングとキャリア研修などを組み合わせて行う、従業員のキャリア形成を促進・支援することを目的とした仕組みのことをいいます。セルフ・キャリアドッグを導入することで、企業にとっては人材の定着や従業員の意識向上を通じた組織活性化が期待されます。また、従業員にとっても自らのキャリアを考えることで仕事に対するモチベーション向上につながります。

◆セルフ・キャリアドックの具体的な進め方

① キャリア研修……自身のキャリアの棚卸しやキャリア目標・アクションプランの作成等
② キャリアコンサルティング……従業員とキャリアコンサルタントが1対1で面談を行い、従業員が、働き方で大切にしていること、企業から求められる役割や責任などの確認し、それらを基にしたキャリアビジョン・行動プランを策定
③ フォローアップ……組織全体で、個別従業員および組織の課題を解決していく。職場(上司など)からの課題解決支援や、改善策を実行した結果を、アンケート等により継続的に振り返る等
※キャリアコンサルタント:キャリアコンサルティングを行う専門家で、国家資格者です。新卒採用者や育児・介護休業者、中堅社員、シニア社員などそれぞれに応じたコンサルティングを行い、職場定着や職場復帰率の向上、能力開発の方向付け、セカンドキャリアの設定等を支援します。

【厚生労働省資料】
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000212450.html


社労士の仕事とは

この一週間、非常にバタバタしておりました。

というのも、6月1日~7月10日までは、労働保険の年度更新、社会保険の算定基礎届、賞与支払届と、世の中の会社の要請に合わせて、集中的に業務を行う必要が生じてくるからです。

社労士の仕事は、毎月、決まって発生する仕事は給与計算にはほとんどありません。が、しかし、従業員が辞めた、結婚した、病気で休んだ、有給休暇を取りたいと言われた、社員を入社させた等、突発的に起こる仕事の方が多いというのも、この仕事の特徴です。10人いれば、10通り~100通り以上の人生があるわけですから、それに対応していかなければならないというのも社労士の宿命といえます。

また、会社を起こすときに人を雇わなければいけないときなど、全くノープランで来られる方がおり、非常に困ってしまうケースもあります。会社の事業計画や経営計画、資金計画などを立てた上で、社長の報酬をいくらにするか、従業員の給与をいくらにするかを決めなければならないため、税理士に相談することをお勧めしておりますが、全くそういう仕事をしていないと見受けられる税理士の方もおられるようです。

ただ、手続をするだけ、計算をするだけの顧問はいらないわけですから、金額のみで選ばず、きちんと事業主様のためになるようにご計画を一緒に考えてくれるような税理士をお選びになった方が賢いやり方です。それをやらずして、ほかに助成金や補助金を一生懸命勧めるような輩は、自分の収益を上げることのみしか考えていないとしか言いようがありません。

助成金に取り組むことで事業主様のためになればて良いのですが、創業時の全く何も定まっていない状況で、コストアップ要因となる制度導入を行うことが果たして事業主のためになるのかというと非常に危険な選択といえます。ましてや、資金計画すらできていない状況でそれを行うリスクは誰が責任を負うのでしょうか?

安易な勧誘に、打算で考えるのはあまりお勧めいたしておりません。事業を成功させるには、地道ですが、きちんと計画を立て、助成金などに頼らなくても自力で経営を安定させることが重要です。それが出来ている企業様であれば、逆に助成金など取るに足らないと感じることでしょう。あくまでオマケとして考えていただき、次の計画のための資金として考えるなど、有効な使い道を検討することこそが助成金の真の目的であるといえるでしょう。


労働保険の年度更新、社会保険の算定基礎届は社労士にお任せください。

この時期、社労士業務は繁忙期を迎えます。
と申しますのも、毎年6月1日~7月10日までに、労働保険(労災・雇用)の保険料を計算して納めなければならないからです。
また、社会保険(健保・厚年)は、毎年9月~翌年8月までの社会保険料の算定の基礎となる額を決定するための届出(算定基礎届)を、労働保険と同じく7月10日までに届出なければなりません。

よく、4月・5月・6月に残業すると、保険料が上がって手取り額が少なくなるというのは、これが影響してきております。
私の前職では、ちょうどその時期に店がオープンして繁忙期だったため、9月(翌月徴収の会社は10月)の給与から保険料がグンと上がって、手取りが減ったと大騒ぎしていたことも記憶に新しいことです。

その前に…7月に賞与がある会社さんですと、6月に頑張ってしまうと、翌月の所得税が上がってしまうので、7月の賞与から税金が無駄に引かれるという罠があったりします。
最終的に年末調整で還ってくることにはなりますが、夏のボーナスが出たから余暇が楽しめるのであって、年末に戻ってきても冬のボーナスの方が多いので嬉しくないですよね。

社会保険料は税金のように、戻ってくるということはありません。
将来の年金額が増えるというメリットはありますが、今の手取り額を維持したいというのであれば、なるべく4月・5月・6月は残業はしない方がいいでしょう。
とはいえ、残業は自分でコントロールできることとできないことがあります。自分でできることは今すぐ実践、できないことは会社の取り組み課題として全社で行っていくということが、保険料を抑える上では必要になってきます。
ただ、常態として4月・5月・6月が忙しいという会社さんですと、繁忙月は除外して算定することも例外的にできます。
ですが、これは例外中の例外のため、本当にその要件に当てはまる会社さんでないとできないということは申し上げておきます。

みなさんの会社では、もう年度更新、算定基礎届はお済ですか?
お済でない会社さまでも、まだ間に合います。来週、再来週までにご依頼ですと何とかなります。
ご自分で作成されて、お役所に持参する方が多いと思いますが、実は保険の罠として、誰が被保険者になるのか?給与の中のどの金額が算定の基礎になるのか?ということまでは考えずに出されると、結果的に保険料が高くなってしまうことがあります。
逆に少なくなってしまってもいけません。そういったことを考えると、一度限りであったとしても社労士に任せた方が安心です。
また、給与計算まで任せていただけると年度更新、算定基礎届は書類のやり取りがなくなり、そこに時間を割かずに営業活動に注力することができます。
是非、お試しください。


厚労省が過労死等防止対策大綱の改定案を公表

◆2015年(平成27年)に策定された現行版を改定

厚生労働省は4月24日、過労死等防止対策大綱の改定案を公表致しました。大綱では、過労死や過労自殺を防ぐために国が取るべき対策がまとめられています。3年ごとに見直すこの大綱を、政府は今夏にも閣議決定する方針です。
今回の改定案では、将来的に過労死をゼロにすることを目指し、労働時間、年次有給休暇の取得、勤務間インターバル制度およびメンタルヘルス対策について、数値目標を設定することが盛り込まれました。

◆労働時間

2020年(平成32年)までに週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下とするとしています。また、長時間労働の是正対策として、労働時間をICカードなどの「客観的な記録」で会社側が確認することを原則とすることが新たに明記されています。
さらに、仕事と子育てや介護を無理なく両立させるためには、長時間労働を是正し、働く人の健康を確保することによって、ワーク・ライフ・バランスを改善し、女性や高齢者が働きやすい社会に変えていくため、原則として、月45時間かつ年360時間とする時間外労働の限度について周知・啓発を行う方針です。

◆年次有給休暇の取得

取得率は5割を切っています。これを2020年(平成32年)までに70%以上とし、特に、年次有給休暇の取得日数が0日の者の解消に向けた取り組みを推進するとしています。

◆勤務間インターバル制度

欧州では1日24時間につき最低連続11時間の休息時間の確保を義務化していることを参考に、導入を促進します。2017年(平成29年)の調査では、制度の導入割合はわずか1.4%でした。制度を導入していない企業(92.9%)のうち制度を知らなかった企業が40.2%で、この周知が課題となります。今回、新たに数値目標を盛り込むこととしています。(数値は未定)。

◆メンタルヘルス対策

メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合は、長期的には増加しているものの、56.6%といまだ5割台に留まっています。これを2022年度(平成34年度)までに80%以上とするとしています。また、労働者のメンタルヘルスの不調の原因にもなり得るパワーハラスメントへの対策については、その予防・解決のための周知・啓発を進めることが重要であるとして、今年3月の検討会での報告を踏まえ、必要な対応を検討していくとしています。


就業規則を備えていないと、なぜいけないのか?

就業規則を備える必要のある会社は、「常時10人以上」と労働基準法で定めれておりますが、では、なぜ就業規則が必要なのでしょう?

1人で個人事業をしているような方であれば、自分のことは自分でわかっているので、何でも自分でやってしまうでいいと思います。

では、2人になったらどうでしょう?普段からお互いに対面して意思疎通しているので、問題があればその場で解決するでしょう。

では、5人になったら?まだ、同じ机の島で、社長と直に従業員が対面して話ができると思います。

では、10人を超えて、20人になったら?それぞれの部署に机の島が分かれ、社長との距離はちょっと遠くなった感じがします。

50人~100人になったら?大体、社長と話すのは部署のリーダークラスで、一般社員が、普段の仕事で社長と話す機会は皆無に近いと思います。

つまり、社長が何を考えているのか、直接話して納得した上で働くことができれば、それが一番いいのですが、1対多数に給与を始めとした労働条件について、いちいち説明することができなくなってくるということなんです。

しかし、従業員が沢山いるような会社では、直接はできないですよね。なので、就業規則というルールを定めておけば、それに則った形で、労働条件が決まって人事担当者が社長の代わりに従業員に説明することもできるようになってくるわけです。

また、就業規則は、法律に書いていないこともルールとして定めることができます。むしろ、これこそが就業規則を作成するメリットといいますか意義になってきます。

たとえば、フレックスタイム制などの弾力的な働き方を導入するという場合などには、就業規則(及び労使協定)に定めて届け出て、きちんと従業員に周知しておかないとできません。実態の働き方はフレックスだけれども、就業規則(及び労使協定)がないがゆえに、莫大な残業代を支払うことになってしまったということも少なからずあります。

無免許運転で公道を走るようなものです。

高いか安いかは、一回やってみないとわかりませんが、あまりお勧めはできないと思います。


この記事を読んで、ギクり!と来られた事業主の方は要注意。

労働基準法では、様々な義務が使用者側に課せられますが、中でも日々の勤怠管理は適正に行っていないと、後から大変なことになります。もちろん、その適正な勤怠管理に基づいて支払われる賃金についても適正でなければならないということですが、タイムカードがなくて、紙ベースで従業員の勤怠管理を行っているという事業所さんは、以下のガイドラインのような注意が必要ですので、ご一読ください。

 

~労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインより抜粋~

(1)始業・終業時刻の確認及び記録

使用者は、労働時間を適正に把握するため、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録すること。

 

(2)始業・終業時刻の確認及び記録の原則的な方法

使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては、原則として次のいずれかの方法によること。

ア 使用者が、自ら現認することにより確認し、適正に記録すること。

イ タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること。

 

(3)自己申告制により始業・終業時刻の確認及び記録を行う場合の措置

上記(2)の方法によることなく、自己申告制によりこれを行わざるを得ない場合、使用者は次の措置を講じること。

ア 自己申告制の対象となる労働者に対して、本ガイドラインを踏まえ、労働時間の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと。

イ 実際に労働時間を管理する者に対して、自己申告制の適正な運用を含め、本ガイドラインに従い講ずべき措置について十分な説明を行うこと。

ウ 自己申告制により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をすること。特に、入退場記録やパソコンの使用時間の記録など、事業場内にいた時間のわかるデータを有している場合に、労働者からの自己申告により把握した労働時間と当該データで分かった事業場内にいた時間との間に著しい乖離が生じているときには、実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をすること。

エ 自己申告した労働時間を超えて事業場内にいる時間について、その理由等を労働者に報告させる場合には、当該報告が適正に行われているかについて確認すること。その際、休憩や自主的な研修、教育訓練、学習等であるため労働時間ではないと報告されていても、実際には、使用者の指示により業務に従事しているなど使用者の指揮命令下に置かれていたと認められる時間については、労働時間として扱わなければならないこと。

オ 自己申告制は、労働者による適正な申告を前提として成り立つものである。このため、使用者は、労働者が自己申告できる時間外労働の時間数に上限を設け、上限を超える申告を認めない等、労働者による労働時間の適正な申告を阻害する措置を講じてはならないこと。また、時間外労働時間の削減のための社内通達や時間外労働手当の定額払等労働時間に係る事業場の措置が、労働者の労働時間の適正な申告を阻害する要因となっていないかについて確認するとともに、当該要因となっている場合においては、改善のための措置を講ずること。さらに、労働基準法の定める法定労働時間や時間外労働に関する労使協定(いわゆる36協定)により延長することができる時間数を遵守することは当然であるが、実際には延長することができる時間数を超えて労働しているにもかかわらず、記録上これを守っているようにすることが、実際に労働時間を管理する者や労働者等において、慣習的に行われていないかについても確認すること。

 


3月24日 起業支援セミナーを実施しました。

3月24日(土)13:00~15:00 ちばセミナールームにて、「起業支援セミナー」を実施しました。

今回は、初回ということで、起業家の方は少なかったのですが、1コマ25分×2回という短い時間でしたが、大変盛り上がりました。

「挑戦工房やえひとえ」では、今後もこのようなセミナー活動を行っていきます。千葉で起業を考えている起業家の方は、是非、ご参加いただければと思います。

また、ブログ等も配信しておりますので、是非、ご覧になってください。

~挑戦工房やえひとえブログ サムライエイト~

http://samurai-chiba.com/

 

集客パートナー 田中 良平さん

購買心理を意図的操作!どんな業種でも実践できる売上アップ手法

 

 

 

 

 

 

 

中小企業診断士 西 泰宏さん

事業成功のための商材の基本

 

 

 

 

 

 

 

資金調達専門行政書士 柿崎 満佳さん

創業融資の成功率を劇的に上げる方法

 

 

 

 

 

 

 

その後の懇親会の風景

 

 

 

 

 

 

 


募集時賃金の決め方について

募集時賃金は、人を募集する際には、一番重要な労働条件です。

では、一体どうやって決めているのかといいますと

第一に、市場価格(相場)

第二に、原資

第三に、属人的要素(資格、能力、経験年数等)

多くの場合、同業他社が募集している価格を参考に募集時の賃金を決めることが多いのではないでしょうか? それが最も、合理的な手段だとは思いますが、高く設定してしまいますと、後で低く変えるということはできません。ですので、慎重に決める必要があります。資格、能力、経験年数等の属人的要素を決める際も同様です。

では、原資とは何かといいますと、例えば、年収300万円の新入社員を50名雇い入れたとすると、合計年間1億5,000万円必要です。これが必要な原資になります。業種により差はありますが、一般的に労働分配率(人件費÷売上総利益)は、40~60%といわれております。仮に労働分配率が40%だとして計算してみると、1億5,000万円÷40%=3億7,500万円の売荒が必要ということになり、商品の原価率が70%と仮定した場合、3億7,500万円÷30%=12億5,000万円の年間売上が追加で必要になってきます。逆にいいますと、予算組みをする際には見越して計上しておく必要があります。

このように、募集をする際には賃金が重要だと申し上げてきましたが、最近の労働市場は、求職者の方が売り手で、合同説明会等を開いても、なかなか人が集まらない等ご苦労されている会社さんが多いと聞きます。求職者側も、より良い会社を求めて就職活動をしておりますので、賃金だけでなく、会社の健全性、休日数や福利厚生面等を学校OBやインターン等を通じて、情報を吟味して就職先を決めております。

ですので、実は、募集をするにあたっては、賃金や労働条件のみならず、その他の福利厚生面も全部含めて整備しておくことが大前提になります。特にインターンシップ制度はもはや必須といえる程になっております。先輩社員が1人ついて後輩社員の面倒を見る制度等を取り入れ、働きやすい職場づくりに取り組んでいる会社もあります。

他社の真似すればいいというものではなく、御社に合った、御社なりのやり方で取り組めるものがあれば、取り組んでいけば良いと思います。社労士は、そのお手伝いをするためにおりますので、是非、ご活用いただければと思います。


就労条件総合調査にみる 企業の労働時間制度

◆2017年の結果が公表

厚生労働省から、2017年「就労条件総合調査」の結果が公表されています。この調査結果により、現在の民間企業における就労条件の現状がわかりますので、その内容を見ていきましょう。

◆所定労働時間はどれくらい?

1日の所定労働時間は、1企業平均で7時間45分(前年調査結果と変わらず)、労働者1人平均では7時間43分(前年調査では7時間45分)。週所定労働時間は、1企業平均で39時間25分(同39時間26分)、労働者1人平均では39時間01分(同39時間04分)でした。
産業別でみると、金融業、保険業で最も短く(1企業平均週所定労働時間38時間01分)、宿泊業、飲食サービス業で最も長く(同40時間11分)なっています。

◆休日形態は?

「何らかの週休2日制(完全週休2日制/月3回や隔週など完全週休2日制より休日日数が実質的に少ない制度)」を採用している企業割合は87.2%(前年88.6%)、完全週休2日制より休日日数が実質的に多い制度を採用している企業割合は6.0%(前年5.8%)、週休1日制または週休1日半制を採用している企業割合は6.8%(前年5.6%)となっています。

◆年次有給休暇の取得状況は?

2016年(または2015会計年度)の1年間に企業が付与した有給日数(繰越日数は除く)は、労働者1人平均で18.2日(前年18.1日)。
そのうち、実際に労働者が取得した日数は9.0日(前年8.8日)で、取得率49.4%(前年48.7%)となっています。

◆病気休暇制度の有無、付与日数は?

病気休暇制度がある企業割合は32.5%で、そのうち、病気休暇取得時に賃金を「全額」支給する企業割合は33.2%、「一部」支給とする企業割合は18.8%、「無給」とする企業割合は47.7%です。
病気休暇の1企業平均1回当たりの最高付与日数は246.0日で、賃金の支払状況が「全額」の場合では97.6日、「一部」の場合は294.1日、「無給」とする場合は354.5日となっています。