◆関東4都県の募集時平均時給は1,000円を突破
パートタイマーの平成28年12月の平均時給は、関東4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉で1,020円、東日本で1,000円でした(「アイデム人と仕事研究所」が3月3日に公表した集計結果による)。
職種別では、「専門・技術職」で前年同月比▲88円の1,203円となったほかは、「事務職」「販売・営業職」「フードサービス職」「運輸・通信・保安職」「製造・建設・労務職」「その他」いずれもプラス7~68円で増額しました。
伸び率が高かったのは、「運輸・通信・保安職」の前年同月比+68円の1,057円と、「フードサービス職」の同+12円の924円でした。
◆西日本の平均時給の伸びは東日本を上回る
関西3府県(大阪・京都・兵庫)は990円で前年同月比+9円、西日本は969円で同+16円と、いずれも関東4都県の+2円、東日本の▲8円を上回りました。
職種別では、東日本と同様、「専門・技術職」で前年同月比▲27円の1,267円となったほかは、いずれも9~44円増額しました。
伸び率が高かったのは「販売・営業職」の前年同月比+44円の893円、次いで「製造・建設・労務職」の同+37円の927円でした。この点は東日本と異なる結果です。
◆全体ではプラス傾向だが一部に▲100円超も
全体で、東日本は970円から1,000円、西日本は919円から969円と、プラス傾向が続いています。
ところが、「専門・技術職」は前年同月比で東京都区部や神奈川県は▲107円、京都府は▲200円と、兵庫県で+108円となった以外、いずれもマイナスです。
◆医療・介護・保育業界の人材確保に影響が?
この「専門・技術職」とは、看護師・准看護師、看護助手、薬剤師、歯科衛生士、歯科助手、介護福祉士、介護ヘルパー(2級以上)、保育士などです。
いずれも人手不足が深刻な職種で、時給のマイナスによりさらなる悪化が懸念されます。
厚生労働省では、これらの職種における処遇改善に対する助成金も設けています。活用を検討してみてはいかがでしょうか。