◆中小企業の人手不足は今後も続く?

来年度の新卒求人倍率は、全体で1.78倍、従業員5,000人以上の企業での0.39倍に対して、300人未満企業では6.45倍になると推計されており(リクルートホールディングスの調査)、来年度も売り手市場となり、中小企業での人材確保は厳しい状況が予測されます。

こうした中、商工中金から『中小企業の「働き方改革」に関する調査』の結果が公表されました。この調査は、人手不足への対応にもなると注目され、「働き方改革」で議論されっている各取り組み・制度について、中小企業の導入・実施の状況等を調査したものです(10,022社が対象、有効回答数4,828社)。

調査結果からは、全体的な状況として雇用が不足(「大幅に不足」と「やや不足」の計)しているとする企業が58.7%を占め、「営業」「販売・サービス」「現業・清算」の職種で不足感が強く、特に「正社員」が不足していることがわかります。

◆「働き方改革」について

働き方改革で注目されている12の取組について、「シニア層の活用」「子育て世代の支援」は過半数が既に導入・実施していますが、「在宅勤務」「サテライトオフィス」「副業・兼業の容認」の導入・実施は1割未満でした。

<注目される12の取組み>

①長時間労働の管理・抑制に向けた取組み

②OJT・OFF-JTなど、社員教育の制度

③資格取得・通信教育への補助金など、自己啓発の支援

④在宅勤務制度

⑤勤務先や移動中におけるパソコン等を活用した勤務制度(モバイルワーク)

⑥サテライトオフィス勤務制度

⑦副業・兼業の容認

⑧定年延長など、シニア層活用の制度

⑨育児休業や短時間勤務など、子育て世代支援の制度

⑩妊娠・出産期の女性支援の制度

⑪介護休業など、介護離職防止の制度

⑫外国人労働者活用の制度

 

これからの時代を乗り切るためには、まず、人手不足、「正社員が足りない」のであれば、社内の人材である程度、社内ルールや業務の要領をわかっている非正規労働者を「正社員に登用していく」のが一番の近道であると思います。知識や技術が足りないのであれば、社内あるいは社外での教育訓練を行いキャリアアップを図っていくことが重要です。(キャリアアップ助成金等の活用もできます。)

新卒の正社員でも十分な教育訓練を受けられずに、業務に就かされることが少なくなく、早期の離職につながってしまうこともあります。

ただ、教育訓練は、OJT(職場内教育訓練)だと実務能力は得られますが、人手不足で教え手がいないことが考えられます。また、OFF-JT(職場外で行う教育訓練)だと体系的な学習ができ知識等を業務に役立てることができますが、費用が高いなどの問題があります。(人材開発支援助成金、職場定着支援助成金等の活用)

そういった、教育も含めて、従業員のキャリア形成を通じて、企業の成長戦略を立てていく必要があります。

人材ではなく、人財としての活用の仕方を考えてみてはいかがでしょうか?

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