[ 特集 ]

最低賃金と業務委託と出来高払制と

最近、採用募集でも、労働条件の変更等に際しても、「完全出来高払」で給与を支払いたいという要望が増えてきているように感じます。

としたときに、「完全出来高払」給与はできるのか?という疑問がございます。

結論としては、最低賃金にひっかかるので、雇用契約では難しいという結論となります。

現在、東京都の地域別最低賃金は932円、千葉県は842円です。特定業種がある場合は、特定最低賃金といずれか高い方の最低賃金になります。

たとえば、千葉県のある企業で「週3日、8時~14時(休憩なし)、出来高払制」で働かせていた場合、最低でも月60,624円(4週×3日×6時間×842円)は支払わないと最低賃金に引っかかるということになります。

売上が0なのに、なんで給料を支払わなければならないのか、だったら雇用契約以外でやればいいじゃないか!という動きが、業務委託ということになってきているのだと思われます。

しかし、業務委託は、仕事に対して具体的な指示や命令をすることができません。「この日、この時間に、この作業をしてほしい」ということを言ってしまうと、実態として雇用契約であるという判断をされますので、そういった働き方をさせたいというのであれば、最初から雇用契約という話になります。

また、労働条件の変更に際して、たとえば、基本給の一部を出来高払制にしたいという場合も、今まで基本給が20万円だったのが、15万円に減らされて、5万円部分は出来高払になるというような話だと、労働条件の不利益変更になるので、代償措置や個別同意あるいは労働組合との協議が必要になってくるなどの話になります。完全出来高払制への変更だとしても、上記措置を実施した上で、最低賃金は下回れませんので、実労働時間168時間とすると141,456円は最低保障する必要があります。

※ただし、基本給部分を最低賃金に設定すると、毎年毎年、最低賃金の改定に合わせて基本給を変更しなければならないことになり、業務が煩雑になります。

諸々、考えていくと非常に難しい問題です。もし、完全出来高制、業務委託をやられるのであれば、メリットよりもリスクの精査をして、実態もそういった働き方にしていかなければならないということを考える必要があります。

 


sennoha4864

コメントを残す