◆確定拠出年金とは

企業における退職金は、退職すると一括で貰える、いわゆる退職一時金と年金で貰えるものがあります。
いわゆる退職金というと、「一時金」のイメージですが、最近では年金で貰うことが多くなっているようです。
また、年金で貰えるものでも、貰える金額が確定しているものを確定給付企業年金、掛け金拠出が確定しており貰える金額が確定していないものを確定拠出年金といいます。
確定給付企業年金は、利回り等で積立金額が給付額を下回ると企業が補填しなければなりませんが、確定拠出年金は企業が決まった金額を拠出し、その積立金の運用方法を従業員が決め、その運用結果によって貰える金額が決まるため、企業の補填義務がありません。
そのため、退職一時金や確定給付企業年金の受け皿として普及が進んでいます。

◆企業型と個人型

確定拠出年金には、もともと、企業型と個人型があったのですが、個人型は公務員や専業主婦等は入れませんでした。2017年1月にiDeCo(個人型確定拠出年金)ができて、全ての方が自分の意思で、将来の資産形成を図ることが可能となりました。(保険会社の個人年金はありますが、それよりも税制面での優遇があります。)
しかし、今回ご紹介する「選択制」確定拠出年金は、企業型、つまり、企業で働く人の資産形成を図るための制度のお話です。

◆給与の外か内か?

上記でご紹介した退職一時金、確定給付企業年金、確定拠出年金やiDeCoは、給与の外の話でした。
つまり、企業型の場合は、会社が従業員のために給与とは別途で積み立てていたお金、または、個人型の場合は、給与で保険料や税金が控除された後のお金の中から掛け金を出すというものでした。
しかしながら、「選択制」確定拠出年金は、保険料や税金が控除される前の給与の中から掛け金を出す仕組みです。
ですので、保険料や税金が下がるということになります。
また、給与の中から掛け金を拠出するため企業にとっては追加出費がなく、導入費用やランニングコスト等を差し引いても導入するメリットはあります。

◆何が「選択制」なのか?

制度を導入したら、全員が給与を減らしてまで掛け金を拠出しなければならないかというとそうではなく、掛け金拠出しないという選択もできることから「選択制」と呼ばれております。
そういった意味では、今までになかった制度といえます。
大企業でも導入が進んでおりますが、5人未満の中小企業でも従業員の福利厚生を図る手段として考えられております。

もし、ご興味のある事業主様がいらっしゃいましたら、是非、お声がけください。

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