募集時賃金の決め方について

募集時賃金は、人を募集する際には、一番重要な労働条件です。

では、一体どうやって決めているのかといいますと

第一に、市場価格(相場)

第二に、原資

第三に、属人的要素(資格、能力、経験年数等)

多くの場合、同業他社が募集している価格を参考に募集時の賃金を決めることが多いのではないでしょうか? それが最も、合理的な手段だとは思いますが、高く設定してしまいますと、後で低く変えるということはできません。ですので、慎重に決める必要があります。資格、能力、経験年数等の属人的要素を決める際も同様です。

では、原資とは何かといいますと、例えば、年収300万円の新入社員を50名雇い入れたとすると、合計年間1億5,000万円必要です。これが必要な原資になります。業種により差はありますが、一般的に労働分配率(人件費÷売上総利益)は、40~60%といわれております。仮に労働分配率が40%だとして計算してみると、1億5,000万円÷40%=3億7,500万円の売荒が必要ということになり、商品の原価率が70%と仮定した場合、3億7,500万円÷30%=12億5,000万円の年間売上が追加で必要になってきます。逆にいいますと、予算組みをする際には見越して計上しておく必要があります。

このように、募集をする際には賃金が重要だと申し上げてきましたが、最近の労働市場は、求職者の方が売り手で、合同説明会等を開いても、なかなか人が集まらない等ご苦労されている会社さんが多いと聞きます。求職者側も、より良い会社を求めて就職活動をしておりますので、賃金だけでなく、会社の健全性、休日数や福利厚生面等を学校OBやインターン等を通じて、情報を吟味して就職先を決めております。

ですので、実は、募集をするにあたっては、賃金や労働条件のみならず、その他の福利厚生面も全部含めて整備しておくことが大前提になります。特にインターンシップ制度はもはや必須といえる程になっております。先輩社員が1人ついて後輩社員の面倒を見る制度等を取り入れ、働きやすい職場づくりに取り組んでいる会社もあります。

他社の真似すればいいというものではなく、御社に合った、御社なりのやり方で取り組めるものがあれば、取り組んでいけば良いと思います。社労士は、そのお手伝いをするためにおりますので、是非、ご活用いただければと思います。


就労条件総合調査にみる 企業の労働時間制度

◆2017年の結果が公表

厚生労働省から、2017年「就労条件総合調査」の結果が公表されています。この調査結果により、現在の民間企業における就労条件の現状がわかりますので、その内容を見ていきましょう。

◆所定労働時間はどれくらい?

1日の所定労働時間は、1企業平均で7時間45分(前年調査結果と変わらず)、労働者1人平均では7時間43分(前年調査では7時間45分)。週所定労働時間は、1企業平均で39時間25分(同39時間26分)、労働者1人平均では39時間01分(同39時間04分)でした。
産業別でみると、金融業、保険業で最も短く(1企業平均週所定労働時間38時間01分)、宿泊業、飲食サービス業で最も長く(同40時間11分)なっています。

◆休日形態は?

「何らかの週休2日制(完全週休2日制/月3回や隔週など完全週休2日制より休日日数が実質的に少ない制度)」を採用している企業割合は87.2%(前年88.6%)、完全週休2日制より休日日数が実質的に多い制度を採用している企業割合は6.0%(前年5.8%)、週休1日制または週休1日半制を採用している企業割合は6.8%(前年5.6%)となっています。

◆年次有給休暇の取得状況は?

2016年(または2015会計年度)の1年間に企業が付与した有給日数(繰越日数は除く)は、労働者1人平均で18.2日(前年18.1日)。
そのうち、実際に労働者が取得した日数は9.0日(前年8.8日)で、取得率49.4%(前年48.7%)となっています。

◆病気休暇制度の有無、付与日数は?

病気休暇制度がある企業割合は32.5%で、そのうち、病気休暇取得時に賃金を「全額」支給する企業割合は33.2%、「一部」支給とする企業割合は18.8%、「無給」とする企業割合は47.7%です。
病気休暇の1企業平均1回当たりの最高付与日数は246.0日で、賃金の支払状況が「全額」の場合では97.6日、「一部」の場合は294.1日、「無給」とする場合は354.5日となっています。


今年もあとわずかとなりました。

今年も、あとわずかになりましたね。昨日は、お客さんの忘年会にお呼ばれしてきました。今年は、あと、こんな催しが二、三ございます。

大河ドラマ「直虎」も、今週(正しくは来週)日曜日に終わってしまいますね。真田丸がついこの間終わったような錯覚がありますが、終わったのは去年ですね!

という具合に、あっという間の一年でした。今年は、色々な所に顔を出す、業務拡大のための勉強ということをメインでやってきましたが、来年は、新規顧客開拓に打って出る気持ちで過ごそうと思います。まだ、今年は年末調整も残っておりますので、油断はできないですが、頑張りましょう!!


ビットコインで給与支払い?

とあるセミナーで、「ビットコイン(仮想通貨のこと。以下同じ。)で給与支払いを行っている」という話を聞いたことがあります。

ネット等を見ますと、欧米では、ビットコインで給与を支払うというインフラサービスがあって、使える店も沢山あり公共料金の支払いもできるので、生活の様々な場面で使うことができるため普及しているそうです。世の中変わったな、ついていけないな…と思います。

では、日本ではどうか?というと、あまり普及してないですよね。取り扱っている店自体も少ないですし。ただ、公共料金の支払いに使えるというのは徐々に増えつつあるそうです。

特に、給与の支払いとなると何が問題か?

①労基法24条 (賃金支払5原則と例外)

ⅰ.通貨払いの原則・・・(例外)労働協約に別段の定めが必要。

ⅱ.直接払いの原則・・・例外はなし。

ⅲ.全額払いの原則・・・給与支払日の貨幣換算レートで全額を補償しなければならない。

ⅳ.毎月1回以上、一定期日払い・・・レートが確定してからの請求書払いになる(遅れる✕)

②所得税、住民税等の税金の問題

③サイバー攻撃や取引所が閉鎖されるリスク(換金ができなくなる)

 

等など、日本でやるにはちょっと無理のような気が致します。

やるとすれば、全額払い・毎月1回以上、一定払いの原則のところで、予め高いレートで給与額を見積もって払っておいて、次月度で調整する。

それも人数が多い企業だと大変な気が…。

世の中、色々考える人がいますねぇ!面白いけど


移動がメイン!?

残暑お見舞い申し上げます。

いつも投稿してくれているメンバーとは別の者ですが、

たまには・・ということで、書かせていただきます。

 

本日(8/25)は千葉県方面も相当気温が高くなっていますが、

移動手段が公共交通機関と徒歩である自分は、天候の変化をいつも気にしています。

たまたまお客さまの会社の在る場所が駅から徒歩10分前後であることが多く、ありがたいのですが、

それでも大雨・強風・猛暑などが近づいていないかどうかは日々チェックしています。

悪天候下の移動はなるべく避けたいですからね。

ただ、悪天候下でもお客さまのところへ行かなくてはいけないこともありますので、

そのときはなるべく天候の影響を受けない移動手段を考えたりします。

鉄道だけでなく、バス・モノレール・・(今のところ「船」はありませんが・・・)

色々ルートを考えることもあります。

バスでも共通経路があったりしますので、最近は少しずつバス路線に詳しくなってきています(笑)

そういった移動については、当初は悩ましくも思いましたが、

最近はむしろ若干移動経路の選択を楽しんでいるところもあります。

面白いことは、日々の中に意外に潜んでいるものなんじゃないかな、と思うこの頃です。


労働保険(労災・雇用)の年度更新・納付は10日までです。

先週29日から引き続き、今月5日まで、労働基準監督署で労働保険料申告書の受付窓口をお手伝いいたしました。まだ、梅雨明けではないのに、3日には今年の最高気温を記録、台風3号が九州に上陸し、4日夜に関東では雨が降りました。5日は台風一過で暑さが戻り、くたくたになって来所されるお客さんが多かったような気がいたします。

ただ、まだ人数はそれほど多く来られていないので、これからが本番なのかなと思われます。本日はあと数時間程度ですが、残り4日、夏の暑い時期ご面倒ではありますがお早めにお願い致します。多くの顧問先を持っておられる社労士の先生は、午前中がおススメです。

結構、間違えると大変といいますか、都・県が違うと納付書が出せないので、管轄の労基署から送ってもらうか、間に合わなければ行くしかないということにならざるを得ませんので、ある程度余裕を持ってやられることをおススメ致します。

中には、納付書を切り離して、すでに事業主に渡してしまったという方もいて、間違っていなければいいんですけど、もし、間違っていたらどうするのか?と思ったりすることもございました。計算は合っていたけど、納付書の金額が違うという場合もいくつか見受けられましたので注意が必要です。

かくいう私も、昨日、ようやく社会保険の算定基礎届と月額変更届を、新宿に出しに行ったところでありますが、予定が入るとなかなか行けないということになりますので、早めに準備、チェックをして、出せるようにしておくということが重要だと思いました。(労働保険の年度更新は先月末に完了済み。)

今年、初めて行政協力をしてみて思ったことは、何も書いてこない方が圧倒的に多かったということです。タダでやってもらえるから書かないで持ってくるというのはわかる気はしますが、結構、人件費(税金)がかかっております。我々は申告書の受付けをするのが役割なので、それ以上の労務的な助言や指導が必要な方に対しては「是非、お近くの社労士にご相談ください。」としか言えません。29年度の確定保険料に「事業主」の保険料を入れて来ないことを願います。


中途採用者の確定拠出年金の取扱いで注意したいこと

◆「iDeCo」の加入者が急増中

確定拠出年金の加入者数は、会社が社員を加入させる「企業型」が500万人超となる一方、自営業者等が加入する「個人型」は平成28年3月末時点で26万人弱(25.7万人)しかいませんでした。

ところが、今年1がつより確定拠出年金法が改正され、20歳から60歳までの人はほぼ全員が「個人型」(以下、「iDeCo」)に加入できるようになって以降、急速に加入者数が増えています。

平成29年3月末時点のiDeCo加入者数は43.0万人ですが、平成26年3月末が18.3万人、平成27年3月末が21.2万人、平成28年末が25.7万人だったことを考えると驚異的な伸びとなっています。

◆会社員等の新規加入も増加

厚生労働省が毎月公表している「確定拠出年金の施行状況」で、厚生年金や共済年金に加入する第2号被保険者のiDeCoの新規加入者数を見ても、1月末時点が22,647人(8,719人)で、2月末時点が43,694人(23,268人)、3月末時点が47,532人(20,372人)、4月末時点が52,487人(16,939人)と、増加傾向にあります(カッコ内は全体のうち共済組合員の数)。

◆確定拠出年金の「ほったらかし」問題も深刻化

確定拠出年金は、加入者が離転職をしても次の勤務先等へ資産を持ち運べる「ポータビリティー」が魅力とされますが、離転職時には資産の保管先を移し換える手続きが必要です。

この手続きを行わない人が55万人超もいて、将来の受取りへの影響が懸念されています。

◆中途採用者には手続きの呼びかけを

企業型の加入者は、退職後6か月以内に移管手続を行わないと手数料だけが引かれ、試算が目減りしていきます。また、「ほったらかし」の期間は加入期間としてカウントされなくなるので、60歳になっても受取りに必要な10年の加入期間を満たせなくなるおそれがあります。

iDeCoの加入者も、転職先が企業型を導入しているか否かにより異なる手続が必要です。今後、中途採用者の中に確定拠出年金の加入者が増えることが予想されます。会社としては、社員の老後資産の確保のためにも、速やかに手続きを行うよう呼びかけることが望ましいでしょう。

 

いわゆる401Kの適用が拡大されたということですが、そもそも、確定拠出年金法は、企業における退職金の受け皿となる制度として平成13年10月から施行されました。

これまでは、退職給付引当金として企業内部で積み立てていたものを、退職時に一時金として支払われていたものが、60歳になるまで引き出せない個人の資産となり、企業の確定拠出年金加入の場合はその掛金は、企業が拠出してくれてその運用は自分で行う。そして、その結果、資産が増えるか減るかは各人の運用次第ということになります。

ただ、定期預金や個人年金の積立よりは、利率がいいので、うまく利用されて老齢年金と合わせてライフプランを考えるということが流行っているようですね。


助成金をやる社労士、やらない社労士

なかなか、この議論は二分しますが、当事務所はやらないとは言いませんが、積極的にやりますとは言いません。

全体的な状況を把握させていただいた上で、経営方針として、例えば、離職率の低下を取り組みたいので人材開発支援助成金をやるということで取り組むということはあります。

なぜなら、助成金に取り組むということは、費用的な支出を必ず伴うからです。しかも、支出した額以上のものは出ません。

ということは、助成金に取り組むにはそれ相応の労力と支出を伴うということになるため、ただ、助成金をもらうためにやるのは勿体ないということになります。それ以上に、経営資源としてプラスにできるようなものにしていかないと、本末転倒になってしまいます。

助成金はもらえるものではなく、将来への投資であると思います。


意外に知らない給与明細の謎

社会保険の保険料は、4~6月の給与の金額の平均額で決まると申し上げましたが、当然ながらその期間に残業をすると、残業代も含めて計算されます。

4~6月が繁忙期で、他の月はあまり忙しくないからあまり残業代つかない。けど、手取りが前より少なくなったなと思ったら、社会保険料が増えてた!!なんてことは、よくあることです。

しかし、たとえば、上記の例で7月に夏季ボーナスがある会社の場合、あら大変。

一生懸命働いて、勤務成績も上々で、「ボーナスも一杯入るんだろうな」と思っていたら、「あれっ、思っていたより少ない!」。そんな経験はないでしょうか?

これは、ボーナスにかかる源泉所得税の率を求めるのに、「前月の社会保険料控除後の金額」を使用するため、ボーナスの前月にたくさん働くと、源泉所得税控除が上がって、ボーナスの手取りが減るという奇妙な現象が起こります。

最終的に、年末調整で再計算して払い過ぎていれば戻ってきますが、物入りの夏にお金がないとなると、お父さんとしては納得がいかない部分があると思います。

しかし、所得税は払わないといけませんので、ボーナス前には、あまり働き過ぎないようにしましょう。


6月は、年度更新、算定の時期です。

毎年この時期、労基署から「労働保険料・一般拠出金申告書」と書かれた封筒が送られてきます。

日本年金機構からも同様に「健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届」が届きます。

これは、何をするのかといいますと、労働保険に関しては、1年前に見込みの給与額で支払った保険料と、実際の給与額で計算した保険料を突き合わせて精算する作業になります。精算とはいっても、月々で多く払っていたら所得税のように還付されるというものではなく、次の年度の保険料負担を減らすという処理になります。(逆に、不足していた場合は負担が増えます。)

健康保険・厚生年金保険の保険料は、労働保険とは異なり、「毎月の給与額×保険料率」で計算されるわけではなく、毎年4月~6月に支払われる給与を平均した額を、その人の保険料算定の単価とみなして、大幅に変わらなければ1年間はそのままの金額で計算するという仕組みになります。その金額を算定するための届出が「算定基礎届」というものになります。

給与計算をしておりますと、健康保険料・厚生年金保険料の金額が毎月異なっているような給与の支払いをしている企業様がいらっしゃいますが、実は1年間(昇給、昇格等がない限り)固定の金額になります。給与から少なく控除してるけれど届け出ている単価が高いという場合は、問題にならないと思いますが、給与から多く控除しているけど届け出ている単価が低いとなると、手取り額も低くなってしまいますし、将来受け取れる年金も低くなってしまいますので注意が必要です。

特に、自分で計算式を組んで、給与計算をなさっている方などは、陥り易いミスですので、わからないことは知っている人に聞くということを心掛けるようにしましょう。