年俸制だと、残業代が出ないという都市伝説が独歩している、昨今。

以下の通り、最高裁が初判断を示しました。

<割増賃金を基本給に含める方法で支払う場合(固定残業代等)>

①基本給にあらかじめ割増賃金を含めることにより、割増賃金を支払うという方法が直ちに労基法37条並びに政省令の関係規定(以下、労基法37条等)に違反するものではない。

②割増賃金を支払ったとすることができるか否かは、通常の労働時間の賃金にあたる部分と割増賃金にあたる部分とを判別することができることが必要である。さらに、この割増賃金にあたる部分の金額が、労基法第37条等に定められた方法により算定した割増賃金の額を下回るときは、その差額を支払う義務を負う。

<賞与の定めについて>

また、年俸の中に賞与を含める場合、例えば、年俸を16等分し、16分の1を月例賃金として支給し、夏と冬に16分の2ずつを賞与として支給する方法等です。通常の月給制の場合、賞与は、評価期間中の企業の業績や本人の成績の査定に基づき、賞与の額を決定し支給するため、「1ヵ月を超える期間ごとに支払われる賃金」に当たり、割増賃金の基礎となる賃金には参入されません。しかし、前段の年俸の場合、割増賃金の基礎に賞与の額も入れなければならないということになりますので、注意が必要です。

したがって、これまでの判例を踏襲するような形の扱いとなりますので、結論的には、年俸制であっても割増賃金は支払わなければなりません。プロ野球選手やサッカー選手等の年俸制はまた違うのですが、労働者として働かせる場合の年俸制では、基本、そういう扱いになっておりますので、重々ご注意ください。