高年齢者の窓口負担について まとめ①

70歳以上で、社会保険(厚生年金保険・健康保険)の適用事業所で働く方が増えてきました。主に法人の事業主の方が多いのでしょうが、薬局(医療機関)の受付で、たまに、会社の健康保険証と高齢受給者証を持って来られる方がいらっしゃいます。高齢者医療は複雑怪奇ですので、ババッとまとめてみました。

※この他にも、特定疾患、特定疾病、精神、乳幼児、生保など窓口負担が異なる取扱いがあります。

◆厚生年金保険は原則70歳まで

厚生年金保険は、原則70歳までとなります。(70歳以上は、老齢年金の受給権がない場合のみ任意加入ができます。)

◆健康保険は75歳まで

健康保険は、適用事業所で働いていれば、75歳まで加入できます。

しかし、70歳を節目に、医療機関での窓口負担の割合が変わります。

① 原則2割

② 昭和19年4月1日以前生まれの方は1割

③ 標準報酬月額28万円以上、かつ、世帯収入520万円(単身者は383万円)以上の方は3割

※国民健康保険の場合は、③の標準報酬月額28万円以上の要件はなし。

◆75歳以上は、後期高齢者医療制度へ

後期高齢者医療制度は、原則75歳以上の方が対象

例外として、65歳以上75歳未満の方で、「政令で定める障害の状態にある旨の広域連合の認定を受けたもの」も後期高齢者医療制度の対象になります。

窓口負担は原則1割

世帯収入520万円(単身者は383万円)以上の方は3割


従業員が「iDeCo」に加入する際に事業主が行わなければならない事務手続とは?

◆改正を契機に加入者数が増加

今年1月からの改正確定拠出年金法の施行により、個人型確定拠出年金(通称:iDeCo)は、
基本的に20歳以上60歳未満のすべての方が任意で加入できるようになりました。
この改正により、今年に入ってから加入者が大幅に増加しており、平成29年6月時点におけ
る加入者数は54 万9943 人(前年同期比203.8%)となっています。

◆iDeCo の仕組み

iDeCo は、公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金の一つであり、加入者の老後の所得確
保の一助となる制度です。
加入者が自ら定めた掛金額を拠出・運用し、原則60歳以降に、掛金とその運用益の合計額を
もとに給付額が決定し、給付を受ける仕組みとなっています。

◆事業主が行わなければならない事務手続は?

企業で働く従業員がiDeCo に加入する際、事業主が行わなければならない事務手続が発生しま
すが、そのポイントは以下(1)~(5)の通りです。
厚生労働省では、従業員がiDeCo への加入を希望した場合に速やかに加入できるよう、事業主
への協力を呼びかけています。
(1) 事業所登録
加入者となる従業員(第二号被保険者)を使用する事業所は、国民年金基金連合会(国基
連)に事業所登録を行います。
(2) 事業主証明書の記入
加入を希望する従業員から提出される事業主証明書に必要事項を記入します。
(3) 事業主証明(年一回)
年に一回、国基連が加入申出時に得た情報をもとに、加入者の勤務先に資格の有無の確認
を行いますが、その際に事業主の証明が必要となります。
(4) 事業主払込の場合の掛金納付
加入者が事業主払込を希望する場合、事業主から国基連に掛金を納付します。
(5) 年末調整
所得控除があるため、加入者が個人払込を選択した場合は年末調整を行います。


解りづらい 育児・介護休業法(改正 10月1日~)

来月1日から、育児・介護休業法が変わりますが、非常に解りづらい法律なので、もし、取られる方がいらっしゃる場合は、会社の人事担当の方に聞かれた方がいいのかなと思います。

1.原則1歳まで (本人のみの場合)

2.1歳2ヵ月まで (パパ・ママ育休プラスの場合)

3.1歳6ヵ月まで (保育所に入所できない場合)

4.2歳まで (3の1歳6ヵ月まで延長した場合で、更に保育所に入所できない場合)

ここで、問題になるのが、2のパパ・ママ育休プラスの場合です。

※パパ・ママ育休プラスの図解リーフレットはこちら

※法改正の全般的な説明はこちら

例えば、

①妻が育休を1歳(原則)まで取っていて、交代で夫が1歳2ヵ月まで取ったが、保育所が見つからなくて、1歳6ヵ月まで延長の申出をした時点。

妻に育児休業を交代することができるか?・・・できます

②①の場合で、夫がそのまま1歳6ヵ月まで延長した後、1歳6ヵ月になったけれども保育所に入所できないので、更に2歳まで延長を申し出た時点。

妻に育児休業を交代することができるか?・・・できません

複雑怪奇ですねぇ。説明する側が、まず、「わからない!」ということに陥る可能性が高いです。全く運用面を考慮しない改正だなぁと思うのは私だけでしょうか?


平成29年度税制改正(配偶者控除、配偶者特別控除)

昨日、支部例会にて、配偶者特別控除が150万円になるという話が出ましたので、詳細に関しては知らないとまずいということで、以下の通りまとめてみました。

所得税は平成30年以後、住民税は平成31年以後の分に適用するということですので具体的に問題になるのは来年ですね。

一時は、配偶者控除がなくなるとか、紆余曲折ありましたが、結果は配偶者控除は、主たる納税義務者又は居住者(夫又は妻。以下、納税義務者等)の収入によって段階的に減額がされます。(最大所得金額で1,000万円(収入金額に直すと1,244万円)まで)

※収入金額の計算方法 (例:所得金額1,000万円の場合)

収入金額=X とする。

給与所得控除額=X×0.1+1,200,000円

所得金額=X-(0.1X+1,200,000円)

10,000,000円=0.9X-1,200,000円

0.9X=11,200,000円

X=12,444,444円

配偶者特別控除は、150万円から201万円(収入金額)まで、かつ、納税義務者等の収入金額によって以下の表のように段階的に減額となっております。

※なお、所得額だと解り辛いので、収入額に変換して記載しております。

<参照>

国税庁ホームぺージ タックスアンサー No.1410給与所得控除

所得税法別表第五 年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表(第二十八条、第百九十条関係) <660万円未満の場合>

配偶者控除

納税義務者等の合計収入金額 控除額
所得税 住民税

控除対象配偶者

老人控除対象配偶者

控除対象配偶者 老人控除対象配偶者
1,133万円以下 38万円 48万円 33万円 38万円
1,133万円超1,188万円以下 26万円 32万円 22万円 26万円
1,188万円超1,244万円以下 13万円 16万円 11万円 13万円

配偶者特別控除

配偶者の合計収入金額 控       除       額
納税義務者等の合計収入金額1,133万円以下 納税義務者等の合計収入金額1,133万円超1,188万円以下 納税義務者等の合計収入金額1,188万円超1,244万円以下
所得税 住民税 所得税 住民税 所得税 住民税
103万円超150万円以下 38万円 33万円  26万円 22万円 13万円 11万円
150万円超155万円以下 36万円 24万円 12万円
155万円超160万円以下 31万円 31万円 21万円 21万円 11万円
160万円超166万7千円以下 26万円 26万円 18万円 18万円 9万円 9万円
166万7千円超175万1千円以下 21万円 21万円 14万円 14万円 7万円 7万円
175万1千円超183万1千円以下 16万円 16万円 11万円 11万円 6万円 6万円
183万1千円超190万3千円以下 11万円 11万円 8万円 8万円 4万円 4万円
190万3千円超197万1千円以下 6万円 6万円 4万円 4万円 2万円 2万円
197万1千円超201万5千円以下 3万円 3万円 2万円 2万円 1万円 1万円

ビットコインで給与支払い?

とあるセミナーで、「ビットコイン(仮想通貨のこと。以下同じ。)で給与支払いを行っている」という話を聞いたことがあります。

ネット等を見ますと、欧米では、ビットコインで給与を支払うというインフラサービスがあって、使える店も沢山あり公共料金の支払いもできるので、生活の様々な場面で使うことができるため普及しているそうです。世の中変わったな、ついていけないな…と思います。

では、日本ではどうか?というと、あまり普及してないですよね。取り扱っている店自体も少ないですし。ただ、公共料金の支払いに使えるというのは徐々に増えつつあるそうです。

特に、給与の支払いとなると何が問題か?

①労基法24条 (賃金支払5原則と例外)

ⅰ.通貨払いの原則・・・(例外)労働協約に別段の定めが必要。

ⅱ.直接払いの原則・・・例外はなし。

ⅲ.全額払いの原則・・・給与支払日の貨幣換算レートで全額を補償しなければならない。

ⅳ.毎月1回以上、一定期日払い・・・レートが確定してからの請求書払いになる(遅れる✕)

②所得税、住民税等の税金の問題

③サイバー攻撃や取引所が閉鎖されるリスク(換金ができなくなる)

 

等など、日本でやるにはちょっと無理のような気が致します。

やるとすれば、全額払い・毎月1回以上、一定払いの原則のところで、予め高いレートで給与額を見積もって払っておいて、次月度で調整する。

それも人数が多い企業だと大変な気が…。

世の中、色々考える人がいますねぇ!面白いけど